冠婚葬祭のマナーvol.59「五節句(ごせっく)って何ですか?その3」
2023年08月25日 コラム
「かながわ経済新聞」の連載コラム「社長さんが知っておきたい冠婚葬祭のマナー」を弊社ホームページでも公開しております。
社員やそのご家族、または取引先などに不幸があった際の企業としての対応をご紹介しております。
急なご葬儀の際に必要な情報を集めておりますので、ぜひご活用ください。
五節句(ごせっく)って何ですか?その3
四季のある日本の伝統文化としての意味や由来を知ると、年中行事もより身近に感じますよね。前回に引き続き、日本の季節の節目に行われる年中行事として伝わっている5つの節句、五節句(ごせっく)の内容について、一つずつご紹介します。
Q.「重陽(ちょうよう)の節句」とは何ですか?
9月9日に行われる五節句のうちの一つで、「菊(きく)の節句」とも呼ばれています。
重陽の節句は、平安時代に中国から伝えられた行事です。中国では、奇数を縁起がよい数字と考え、それを陽数(ようすう)といいました。その中でも、一番大きな陽数「9」が重なる9月9日は、特に縁起がよいと考えられ「重陽の節句」と制定しています。その時期に見ごろになっている、菊の花を観賞する宴を開いたり、菊の花を漬け込んだお酒を飲む祝の宴を開き、無病息災や子孫繁栄、不老長寿を願ったとされています。
Q.「重陽の節句での行事食って何ですか?
秋の収穫を祝う意味合いも含まれる重陽の節句では、秋が旬の栗を使った栗ごはんや、秋茄子を使った煮びたしや焼き茄子などの料理をいただく風習があります。
季節の行事として、現代でも秋の味覚を楽しむといった風習は受け継がれており、他に、菊の形を模した「着せ綿」という名の和菓子もお茶席などで好まれています。
今回の重陽の節句は五節句の中で特に馴染みのない方が多いかもしれませんが、季節の節目に行う伝統行事の一つとして、楽しんでいただけると幸いです。
(fami友葬・清水ふじ代)