秋の七草
2017年09月18日 コラム
皆様は、秋の七草はご存知ですか?
聞いたことはあっても、7種言える方はなかなかいらっしゃらないかもしれないですね。
どうしても、春の七草と比べるとマイナーな感じが否めないです。
おそらく、このキーワードがその認知度に大きく差をつけてしまっているのかも。
そう、
「食べない」
秋の七草は、食べないのです。
中には、食べれるものもありますが、7種全部というわけではありません。
そんな、秋の七草を皆様に知って頂きたくて、今回はご紹介いたします。
1.おみなえし(女郎花)
花言葉は「約束を守る」
生薬にも使われ、解熱や解毒の作用があります。
約束を守る!といわれると、なんだかすごく効力がありそうです。
黄色い小さな花が集まって形成されており、
土手や少し田舎に行くとあぜ道などでよく見かけます。
2.おばな(尾花)
花言葉は「心が通じる」
尾花と聞くと分からない人もおられるかと思いますが、
よく聞く言葉だと「すすき」のことです。
なぜ、尾花というかというと、その形が馬のしっぽ(尾)に似ていることから
そう呼ばれるようになったようです。
ススキを見ると「秋だなぁ」と感じる方も多いのではないでしょうか。
3.ききょう(桔梗)
花言葉は「永遠の愛」
素敵ですね。
桔梗は園芸店などで購入でき、意外と身近な花ですが、
自然に咲いている花はとても珍しく、実は絶滅危惧種に指定されています。
ですので、野に咲く桔梗を見かけても
愛でるだけにとどめおいて頂きますようお願い申し上げます。
4.なでしこ(撫子)
花言葉は「純粋な愛」
撫子も桔梗と同じく御存じの方が多いと思われます。
その姿かたちが、「愛らしく撫でたい」と思った昔の偉人さんが付けた名前だそうです。
ヤマトナデシコ、と聞くと古風で慎ましやかで愛らしい女性をイメージしますが、
撫子には「大胆」「快活」という別の花言葉もあります。
昨今の肉食系女子も見方1つで、ヤマトナデシコと言えるかもしれませんね。
5.ふじばかま(藤袴)
花言葉は「ためらい」
藤袴というと、個人的に最初に浮かぶものが、源氏物語の藤袴でしょうか。
着物にも、藤袴と呼ばれる生地があります。
藤袴自体のお花を知らない方でも、お名前は耳にしたことがあるかもしれませんね。
こちらも、桔梗と同じく絶滅を危惧されている希少な花です。
自然が無くなりつつあるというのは、とても物悲しいです。
6.くず(葛)
花言葉は「芯の強さ」
葛の花を見たことのある方は、なかなか少ないのではないでしょうか。
ただ、加工されて出てくるものは多いですね。
葛湯ですとか、葛餅ですとか。
葛粉を使って作った葛湯はとてもまろやかで私は大好きです。
もっとなじみのあるところで言うと、葛根湯でしょうか?
風邪のひき始めなどこれからの時期、お世話になる機会が増えていきそうですね。
7.はぎ(萩)
萩の花言葉は「想い」
萩と聞いて、ぴんとくるのは、仙台銘菓の「萩の月」でしょうか?
中秋の名月と萩とは切っても切り離せない存在ですね。
「萩の月」は卵色のふんわりとしたお月様を彷彿させるお菓子ですが、
萩の花は赤紫色のビビットカラーです。
ゆるふわとビビットというコントラストに昔の偉人たちも心奪われたのでしょうか。
また、花札をされたことのある方はご存じかもしれませんが、
初秋の札に、とある動物と一緒に萩は描かれています。
その札は7月の札にあたるのですが、昔だと7月は初秋だったんですね。
先々月の暑さを考えると、やはり温暖化の影響でしょうか、
昔とは、季節感が全く異なりますね。
というわけで、秋の七草について紹介させて頂きました。
少しでも、興味を持っていただけたなら光栄です。
え?
萩と一緒に描かれている動物ですか?
それは、また別の機会に!