冠婚葬祭のマナーvol.61「いまどきのご葬儀 (2)」
2023年10月25日 コラム
「かながわ経済新聞」の連載コラム「社長さんが知っておきたい冠婚葬祭のマナー」を弊社ホームページでも公開しております。
社員やそのご家族、または取引先などに不幸があった際の企業としての対応をご紹介しております。
急なご葬儀の際に必要な情報を集めておりますので、ぜひご活用ください。
いまどきのご葬儀(2)
前回から「時代やコロナ禍を経て変化しつつあるご葬儀の在り方」についてお伝えしています。今回は、コロナ禍でのご葬儀についてです。コロナ禍は、さまざまなことが「非常事態」として取り扱われていました。ご葬儀も、前提として「集まってはいけない」「呼んではいけない」「(呼ぶなら
ば)大きい会場で」などがありました。
情報が不足していたため、身内ですら県境をまたぐ場合は、お知らせのみとしたりするケースも少なくありませんでした。原因が分からず、すぐ死に至るかもしれない感染症が流行しているという興奮状態だったことから、ご葬儀もやらなければいけないことを必要最小限にという風潮でした。
一方、葬儀会社も、日々リスクと隣り合わせの中、制限があっても自社のできることをそれぞれが模索しながらやっていました。
あの時は、今振り返ると複雑な気持ちもあります。情報が少なく、正解も分からない。ただ、あのような状況下、私たちを支えていたのは「経験値」でした。
当社は、戦前よりも昔から操業していたため、今は当たり前のことやものがそうではなかった時代を経験しています。例えば、ゴム手袋がなかった時代は素手で処置を行い、寝台車がなかったころはリヤカーにご遺体を載せていました。そのため、ゴム手袋がない時も、素手で行っても問題ないこととそうでないことの知識があり、手に傷がある時はこの業務はできない、などの判断もできます。
もちろん、どの葬儀会社も、感染症についての基本的な知識は持っています。コロナに限らず、これまで歴史的に見ても昔からさまざまな感染症がありましたから。
次回は引き続き、コロナ禍でのご葬儀についてお伝えしたいと思います。
(fami友葬・清水ふじ代)