冠婚葬祭のマナーvol.66「ご葬儀と多様性について(続編)」
2024年03月25日 コラム
「かながわ経済新聞」の連載コラム「社長さんが知っておきたい冠婚葬祭のマナー」を弊社ホームページでも公開しております。
社員やそのご家族、または取引先などに不幸があった際の企業としての対応をご紹介しております。
急なご葬儀の際に必要な情報を集めておりますので、ぜひご活用ください。
ご葬儀と多様性について(続編)
前回は「ご葬儀と多様性」について、時代の変化やグローバル化に伴い、街の葬儀会社にも多様性が求められるようになってきたことをお伝えしました。今回は前回の続きとして、外国籍のご遺族の方などとのコミュニケーションについてお話をいたします。
前回お話ししたように、一部の教会やお寺などでは、世界各地の信仰をつなぐネットワーク組織のようなものがあり、異国の地で亡くなられた場合でも、この組織に協力してもらうことで、スムーズにご葬儀を進められる場合があります。
しかし、ここで問題になるのが外国籍のご遺族とのやりとりです。言葉の壁などは、ネットワーク組織のサポートや翻訳機などを活用することで解決できますが、文化の違いを伝えるのは簡単ではありません。
ご遺体や遺品の取り扱いなど、各国の規制や航空会社での受け入れに関する取り決めなどがあり、ご意向に添えない場合があります。
ですが、私たちのコミュニケーションの大切な目的は「お互いに理解をすること」です。まずは日本とその方の母国では文化が違うこと、自分の常識は相手の非常識である可能性を念頭に、説明は簡潔な言葉で丁寧に行います。
敬語を使わない方が伝わりやすい時もあるので、失礼を承知の上で、状況によりフランクに説明をする場合もあります。そして、相手から聞いた内容を「あなたの言っていることは、こういうことですよね」と、聞き返すことで、認識に差がないことを確認し、安心していただきながら話を進めます。
ご遺族に事実を詳細に伝えて理解してもらえるよう努め、日本で必要とされる手続きを迅速かつ確実に行ってもらうため、試行錯誤を繰り返しながら「より良いコミュニケーションを行えるよう」に日々努力しています。
今回もご参考になれば幸いです。
(fami友葬・清水ふじ代)