冠婚葬祭のマナーvol.72「ご葬儀と多様性 ~時代が変わっても③~」
2024年09月25日 コラム
「かながわ経済新聞」の連載コラム「社長さんが知っておきたい冠婚葬祭のマナー」を弊社ホームページでも公開しております。
社員やそのご家族、または取引先などに不幸があった際の企業としての対応をご紹介しております。
急なご葬儀の際に必要な情報を集めておりますので、ぜひご活用ください。
ご葬儀と多様性 ~時代が変わっても③~
今回は「ご供養の在り方」についてお伝えします。マンションの普及などにより、仏壇のコンパクト化も見られるようになり、ご供養の在り方も首都圏では変わりつつあります。
「通夜の寝ずの番」という風習をご存知でしょうか。これは、家族が亡くなったとき、お通夜を終えたご遺族が、翌朝までろうそくの灯りや線香の煙が絶えないよう、故人を見守りながら過ごすというものです。
また、亡くなってから成仏をするとされる四十九日を迎えるまでは、ろうそくの灯りであの世への道を照らし、故人のお食事として線香の香りを差し上げるため、絶やしてはいけないとも言われてきました。
しかし、現代では、家族葬の普及などご葬儀の少人数化で対応できる親族が不足していることや、直接斎場で葬儀が行われる場合がほとんどであるため、防災上の観点から行われない場合が多いです。ご自宅でも同様に、火の不始末が起こらないよう防災対策を意識したり、コンパクト化するなど住環境に合わせたご供養ができる代替品を利用したりする方も増えてきています。
例えば、LED照明を使ったろうそくや線香です。ご近所に遠慮しなくてもよい、煙の少ないお線香や電気式ろうそくなどがあります。たとえご供養の形は変わっても、ご先祖様や故人を偲び、冥福を祈る気持ちに変わりはありません。
日々の暮らしの中で、ご自身に合ったご供養をささげられることが大切なのだと思います。今回もご参考になれば幸いです。
(fami友葬・清水ふじ代)